レザークラフトを始めたまるむしです。^^
始めるにあたって必須の小道具がいくつかありますが、その中に菱目打ちがありますね。
糸を通すための穴を開ける道具です。
手頃なところでは、1本千円程度で買えない値段でもなく、趣味程度ならおそらく一生ものだと思います。
ところがこれが1本では済まない訳です。
直線、曲線を打たないといけないので、1~4目が打てるものが最低でも3種類ほどは必要かと思います。
更に小物、大物など作るものによっては目の間隔(ピッチ)を変える必要が出てきます。
もうそうなると何本買わないといけないのやら、初心者には厄介な問題です。
ところがAmazonなどのネットショップで調べてみると、4本セットで1000~2000円とかなり安いものが見つかる。
Amazonで5,6mmピッチのセットで計8本が2000円ちょっとなので、とんでもなく安いです。レビューはほとんど付いておらず、怪しさ満点です。
いつものように自作も考えたが、これだけ安いなら買った方がマシなのでは?という事で買ってみました。
当然、1本2000円のものと同等の性能は期待していませんが、一体どんな問題があるんでしょうか?
というのが今回の話です。
ピッチに関しては、測ってみましたが正確でした。(写真は5mmピッチのものです)
ピッチの測り方はメーカーで違う場合があるらしいのですが、こちらの商品はフォークの先端(穴の間隔)がきっちり5mmでした。
安いからと言って間隔がめちゃくちゃという訳ではないようです。
材質は、SUSでした。
1本ん万円の物はおそらく刃物同様に硬くて粘りのある良い鋼を使ってるんだろうと思いますが、こちらは当然もっと安いSUS材です。
固くて錆びにくいステンレスのことですね。材質も問題なさそうです。
見た目安っぽいが、厚みのあるステンレスなので曲がってしまう心配はなさそうです。
じゃ何が問題あるのか?というと、、、、
あくまで推測ですが、安い理由はおそらくはこれですね。
よく見ると刃の側面がザラザラしています。
拡大してみると、真ん中あたりが若干凹みがあり全体に溶けたような肌になっています。
レザーなどの熱溶解系のカッターで切り抜かれているんでしょうか?
まさか鋳造痕ってことないよね? 詳しくないので判断付きませんが未処理という事は解るので、整形のみの商品というのが安さの理由かと推測します。
ではルーペで見ないと判らない程度のザラザラ、何か問題でも?
確認すべく2~3mm厚の革で使ってみました。
1,2目は問題なく使えました。
4,6目は叩けば入りますが、おそらく叩く回数は多いと思います。
その程度のこと、値段を考えれば大した問題ではありません。
しかし抜く時に問題が発生、固くて全然抜けません。^^;
目打ちやヘラなどを駆使して革の表面を荒らさないように注意して抜くのに苦労しました。
慎重にやりましたが摩擦がきついので、どうしても力を入れなければならず、グリグリ回してみたりと苦戦することによって穴の周りがかなり汚くなります。
そしてなりよりめちゃめちゃ時間が掛かりますし、神経もすり減らします。^^;;
ペラペラの革なら大丈夫ですが、厚みのある革ではとても使う気になりません。
抜けが良い形状は角錐(先細りの形状)が良いと思いますが、表裏で穴の大きさが大きく異なるのは好みでないので一旦却下。
やはり表面の摩擦を極力減らすのが一番良いでしょう。
という訳で、磨きます!
なかなか固い材なので磨くのも一苦労です。
1日で全部は磨けず何日もかかりました。
完璧ではありませんが効果が期待できるレベルには磨けたと思います。
先端の形状も整えて尖らせています。
粗削りはダイヤ系のやすりでゴリゴリやったが段差のスジがなかなか消えてくれない...
1目はすぐに磨けます。が、2目以上は隙間を磨く事になるので全然捗りません。
またそのうち紹介しますが、隙間はアイスの棒に紙やすりを張り付けて磨いています。
紙やすりを細長く切って左右にシャカシャカやれば早いのでは?
と思うかもしれませんが、多分それではダメです。エッジが丸くなってしまうはずです。
菱目打ちは革を切り開く感じに穴をあける道具なので、少なくとも鋭角側のエッジはシャープな状態を維持しておいた方が良いかと思います。
(まぁ丸目打ちというのもあるので気にならないならアリかもしれませんけど)
仕上げに防錆と打ち込んだ際の摩擦軽減目的で薄くシリコンオイルを塗っておくことにします。
という訳で、使い勝手は大幅に改善しましたが、多くの労力を必要としました。^^;
まだ4,6mmが4本ずつ残ってるんだよねぇ(ToT)
買った状態では、厚い革には使えませんが、このように自分の道具を育てるのも面白いかもしれません。がしかしレザークラフトに専念したいなら高い菱目打ちを買った方がよさそうです。
ちなみに高いものは側面綺麗なのか?といわれると、持っていないのでわかりません。^^;
メーカー品持っている人、拡大写真送って下さい。
コメント
高い物はほぼ刃物ですよ。
研磨する場合はロータリーツールで円盤状のダイヤモンドでやったりしてます。